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NHK離れと6つの"約束"

NHK放送文化研究所が5年毎に実施している世論調査「日本人とテレビ」の結果が発表されました。

「NHK必要」が大幅減少 視聴者の意識調査で

詳細はこちらを参照して頂くとして、ちょっとその中身を見ていきます。
まずNHKの必要性についてのアンケートですが、NHKを必要だと思うと回答した人が前回の88%から79%に減少しています。ただ、これは「ぜひ必要」「まあ必要」を合わせた割合であり、注目すべきは「ぜひ必要」と回答した人が40%から28%へ激減していることです。約4人に1人しか積極的に評価していないことになります。「公共放送たるNHKが必要なのか、不要なのかといったことは、今さら議論されるべきことではないだろう。」などと西正氏は書いていましたが、この結果はまさにNHKの必要性が問われる結果となっています。

それでも、NHKは信用回復に努めるの一点張りです。今回の結果はタイミングが悪かったからという認識のようですが、タイミングが悪かっただけという認識は甘すぎると思います。NHKと民放のどちらを多く見るかという調査を見ると、1985年の結果と比較してほぼ全世代で減少しています。1985年の調査では30代後半からNHKを多く見る人の割合が増加していますが、今回の結果では40代後半まではほぼ横ばいで、50代でも20%に達していません。

このアンケートはどちらを多く見るかであって、NHKを全く見ないということはないでしょうが、NHKを見る機会は確実に減っていることは間違いないでしょう。年齢が高くなればNHKの視聴割合は上がるのだから心配ないという考えも出来るのかも知れませんが、例えばジャズやクラシックを聴いていた人たちもお年寄りになれば皆演歌を聴くようになる訳ではないでしょう。年齢によって嗜好は変わるものとは言え、若い頃の嗜好を引きずるものですから。

また、NHKを見て貰えなければ信頼回復の機会も少なくなりますし、何より見もしないテレビの受信料を何故払わなければいけないんだ?ということになるでしょう。今後のNHKの経営を考えれば、20代から40代の人たちにいかにPRするかが大きいと思いますが、このアンケートの結果からすれば絶望的でしょう。

アンケートについてはこれ位にしておくとして、NHKが17年度の"約束"なるものを発表しています(リンクはこちら)。受信料不払いに対する対策の一環なのでしょうが、内容に目新しさはありません。当たり前のことができていないのだから、まずはできることからやろうということなのでしょうか。しかし、受信料不払いが増加しなければ何もしなかったであろうことを考えると、むしろぞっとしてきます。

それでは、内容をチェックしていきます。

◆ みなさまにお支払いいただく受信料にふさわしい、豊かで良い番組を充実します。
  • 日本が直面する課題を的確に取り上げ、みなさまがその課題を考え、判断する上で材料となる番組を放送します。
  • みなさまの生命・財産の危機に迅速に対応する緊急災害報道を充実します。
  • 地域社会の発展に貢献する放送をします。
  • 障害者、高齢者の方々に向けた“人にやさしい”放送を強化します。
  • 日本の将来を担う子どもたちを健やかにはぐくみ、感受性豊かな知的好奇心にこたえる放送をします。

裏読みすると、豊かでよい番組を提供してやるのだから受信料を払うのが当然であると取れます。ちょっと分かりにくかったかと思いますが、NHKの考え方はまず受信料を支払うことありきになっています。ところが、一般社会においてはまずサービスありきなのです。提供されるサービスに納得した上で、そのサービスに対する対価を支払うのが当然でしょう。お客さんが満足してはじめて受信料を支払ってもらえると思わない限り、NHKの信頼回復は遠いでしょう。

補足に関して気になるのは、障害者、お年寄り、子供たちを重視しようというのはまあいいでしょう。民放は広告収入に頼る以上、どうしても購買力のある年齢層を狙った番組作り中心になりますから。とは言え、皆様のNHKである以上、やはり全ての世代に見てもらえるようにすべきでしょう。

先ほど述べたように、20代から40代の人たちに見てもらうことは絶対に必要なことです。この世代は女性ならF1,F2世代、男性ならM1,M2世代になりますが、購買力があることから民放が重視する世代(特にF1世代)です。「日本が直面する課題を的確に取り上げ、みなさまがその課題を考え、判断する上で材料となる番組を放送します」をきちんと実行できれば、この世代を引きつけることもできるでしょう。皆が皆バラエティを望んでいるのではないですから。

◆ みなさまに受信料制度の理解をいただき、公平負担の徹底を図ります。
  • 多様で効果的・効率的な営業活動を展開し、受信料の確実な収納を推進します。
  • 公平負担の徹底に向け、より公平で合理的な受信料体系の検討などの取り組みを進めます。

関連記事も読んで頂ければと思いますが、受信料制度の理解とは何でしょうか?公平負担とはどういう事でしょうか?現在の制度を維持したまま受信料納付率の向上を図ろうと考えているのであれば、それは甘すぎると思います。

この背景としては、払う人と払わない人がいるのは不公平だという声があることでしょう。受信料支払い拒否の口実にされたくないのも事実でしょう。受信料を支払っている人たちの中にも、受信料を支払うのは当然で俺たちは払ってない奴らの分まで支払っているのだという声もあります。

では、納付率が向上したら受信料が下がるのかと言えば、恐らくノーでしょう。結局、収入に応じた予算を組むだけですから。受信料支払いは義務ではないですし、受信料を払わない=品性がないと結論づけるのには露骨に嫌悪感を覚えます。

そもそも、納付率100%=公平負担なのでしょうか?今の受信料は世帯毎に徴収する制度ですが、大家族も単身世帯も同じ受信料を支払うことは公平だと言えるのでしょうか?何が公平な制度かというのは難しいですが、やはり受益者負担であるべきでスクランブル化は一つの解であるように思います。

因みに、1番目の補足は受信料取り立てに当たる職員を増やそうという魂胆だと思いますが、全くもって無駄でしょう。それで多少は支払ってくれる人はいるでしょうが、結果として人件費の方が上回る可能性が大です。無駄な金をかけるよりも、スクランブル化を含む制度の見直しを行って理解を求める方が有意義であると思います。

◆ みなさまとの結びつきをいっそう強化し、みなさまの声を事業運営に反映します。
◆ 不正を根絶し、透明性と説明責任を重視する事業運営を進め、信頼回復を図ります。
◆ 経費の節減を図り、効果的で効率的な事業運営を行います。

長くなってきたので端折りますが、それ以前にコメントするまでもないと言うべきでしょうか。いかにNHKは世間の常識とはかけ離れているかを示しただけで、まともな企業ならごく当然のことでしょう。こんな事を約束しなければいけないとは恥ずかしいことだという認識はあるのでしょうか?

◆ 進歩するデジタル技術の成果をみなさまに還元します。
  • より多くのみなさまがデジタル放送を受信できるようデジタル放送の普及・発展にいっそう取り組みます。
  • みなさまの利便性を高めるため、デジタル技術の開発とこれを活用した新しいサービスの開発を進めます。

西日本の多くは今年度中には地上デジタル放送を受信できるようにならないのですが…。まあ、BSデジタル放送もありますが。しかし、地上波はアナログなのに、BS(CS)だけをデジタルに切り替えようと思う視聴者はどの位いるのでしょうか?はっきり言って視聴者への約束では無くて、少しでも(地上)デジタル放送への移行を推進したいNHKの思惑でしょう。

視聴者にメリットのある新しいサービスとしてはサーバ型放送があります。但し、民放は猛反対しているので、NHK単独でも行うのかどうか不透明な面はあります。

地上デジタル放送については当ブログでも特集していきますが(まだ第1回しか終了していないのですが…。第2回は準備中です)、その必要性には疑問符が残りますし普及への課題は山盛り状態です。NHKとしてはデジタル放送の研究にも多大な金をかけてきた訳ですからPRしたいのは分かりますが、デジタル放送の必要性を含めた議論がもっと行われて然るべきであると思います。

因みに、"約束"の評価については、「NHK"約束"評価委員会」が視聴者の視点から評価を行うようです。是非、厳しい評価をお願いしたいものですが。しかし、本当の評価は評価委員会ではなく視聴者が下すものであることを忘れてもらっては困ります。


<関連記事>
受信料不払いは品性の問題なのか?
受信料制度への理解とは?
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【2005/06/25 06:16】 メディア | トラックバック(0) | コメント(0) |
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