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2017-08

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利権確保は政治家だけではない

プロ野球改革の第一歩として、プロ野球構造改革協議会はドラフト制度改革についての結論を7月までに出すことになっていますが、ここに来てドラフト改革に対する動きが目立ってきました。

球界構造改革・70人枠+20人 第2次ドラフトで「準支配下選手」指名
四国独立リーグ選手もドラフト対象=プロ野球
NPB作業部会が「分離ドラフト」提案へ!高野連も前向き

今頃になって騒ぎ出した感じは否めず、本当に結論を出せるのか大いに疑問が残りますが、これらの案は評価できるものなのでしょうか?僕の考えを述べてみたいと思います。
まず、支配下選手枠を70人から90人に増やす件ですが、選手を飼い殺しにする余裕があるのならその必要はないでしょう。支配下選手枠を増やすことにより競争をより激化させてレベルアップを図るのはそれなりに意味があることであると思いますが、外国人選手を増やしたり、ましては球界の底辺拡大が目的であるなら、支配下選手枠を増やす必要はないと思います。

本当の目的は選手の囲い込みにあると思います。茨城ゴールデンゴールズ等のアマチュアクラブチームも注目を集めていますし、四国アイランドリーグも始まりました。その分、所謂企業チームは衰退傾向にありますが、プロ野球を目指す経路の多様化は資金力と政治力で目玉選手を強引に引っこ抜く某球団には不都合ですし、メジャーリーグ等に選手が流出してしまう可能性も高くなります。ただでさえ閉鎖的なプロ野球のことですから、それを防ぐ手立てなのでしょう。

そもそも、年俸が高すぎるなどと言って、経営が苦しいと訴えていたのはどこの誰だったでしょうか?最低年俸保証を無くすことも検討しているようですが。以前のエントリーで触れたように、2軍選手に多額の年俸を支払う必要は無いという点には賛同できます。

しかし、いくら年俸を抑制したところで球団運営にかかる固定費は増大することは必至です。恐らく赤字になるでしょう。1軍でさえろくに採算が取れないのに、これ以上赤字を増大させて良いのでしょうか?

また、2軍(3軍)となれば当然スター選手などいないですから、少しでも採算を取ろうと思うのであれば、より地域密着やファンサービスを強化しなければ無理でしょう。未だに巨人人気にあやかろうとするプロ野球にそれが可能なのでしょうか?

別に支配下選手枠を増やして3軍制にしなくても地域密着の概念は必要なことです。より地域に密着した球団を作るには大都市よりもむしろ地方都市の方が容易であると思います。ここでは詳しく触れませんが、地方都市でも十分球団経営は可能であるはずです。

今年から交流戦が行われましたが、好評だった要因の一つとして新しい対戦カードの提供があったと思います。各球団20人ずつ支配下選手を増やすのであれば、12球団で240人増えることになります。現在の支配下選手枠(70人)であれば、3-4球団増やすことが可能です。球団数が増えればそれだけ同じ対戦カードは少なくなりますし、何より特定の球団の影響力が小さくなるのがメリットでしょう。

支配下選手枠を増やすより球団数を増やした方がプロ野球人気につながると思うのですが…。

次に、四国アイランドリーグに所属する選手は今年度はプロ野球ドラフト会議の指名対象とするが、来年度以降は「高校卒業後3年、大学卒業後2年」の社会人に対する指名禁止規定が適用されることになった件です。

この規定の目的は、四国アイランドリーグがプロ野球入団の迂回路になるのを避ける為でしょう。特に、大学・社会人選手には逆指名が認められるのに、高校生には逆指名が認められないという馬鹿げたルールがある為、高校→四国アイランドリーグ→プロ野球というケースを防止するのが狙いでしょう。

迂回路の心配をする必要が出てくるのは逆指名を認めているからであって、さっさと完全ウエーバー制に移行すべきでしょう。完全ウエーバー制に移行すれば、裏金も無くなり契約金高騰にも歯止めがかかる筈ですから。

しかし、四国アイランドリーグはれっきとしたプロリーグであるのに、アマチュア扱いされるのは我慢できないでしょう。アメリカの独立リーグの選手はドラフトの対象ではないですし、シーズン途中での契約も可能なのに比べれば、天と地ほどの差があります。

プロ野球側が強気に出られる背景には野球協約があるのでしょう。第15章第133条に新人選手の定義があります。

第133条 (新人選手) この協約において新人選手とは、日本の中学校、高等学校、日本高等学校野球連盟加盟に関する規定で加盟が認められている学校、大学、全日本大学野球連盟の理事会において加盟が認められた団体に在学し、または在学した経験をもち、いまだいずれの日本の球団とも選手契約を締結したことのない選手をいう。日本の中学校、高等学校、大学に在学した経験をもたない場合であっても、日本国籍を有するものは新人選手とする。

日本の球団=プロ野球の球団と考えているのでしょう。事実、メジャーリーガーであったマック鈴木投手はドラフトの対象になりましたし。しかし、四国アイランドリーグはプロリーグであってそれぞれの球団と選手契約を締結している筈で、ドラフト対象外のように思えますが…。

とは言え、完全ウエーバー制に移行してもやはり指名回避や有利な条件で契約する為に四国アイランドリーグを迂回路にするケースは考えられます。事実、アメリカの独立リーグがそのような役割も果たしていますから。これに関しては、契約金及び年俸の上限を定めたり、FA取得年限の短縮(契約金や年俸を抑制するなら移籍の自由は認めるべきでしょう)を行う必要があると思います。

最後に、分離ドラフトについてです。はっきり言って、分離ドラフトにするメリットが見あたらないように思えます。目的として、
  • 指名されなかった選手への就職や進学活動に遅れが出ないようにする
  • 退部届提出後のプロとの接触期間をできるだけ短くする
ことが挙げられていますが、社会人野球は縮小する一方だと思いますし、クラブチームや四国アイランドリーグであれば現行でも遅すぎることはない筈です。また、大学入試は翌年のことでしょう。まさか、退部届を出すまでは一切勉強しないとでも言うのでしょうか?それとも、野球バカなので大学には推薦でしか入れないとでも言うのでしょうか?野球バカは高野連の方でしょう。

明らかに思いつきとしか思えない提案ですが、結局高野連のメンツを立てる為でしょう。高野連は逆指名制の廃止を訴えていますが、すぐに完全ウエーバー制に移行するのは恐らく無理でしょうから。また、分離ドラフトにすることにより上位指名選手が増えることになる(それぞれのドラフトに順位が存在する為)ので、支払われる選抜金(第129条)が増えることになります。更に、社会人選手の獲得前なら資金も潤沢でしょうから、裏金でも期待しているのでしょうか…。

結局、プロ野球(高野連もだが)は真の改革など行う気はなく、何とかして利権を確保しようと必死のようです。野球界の発展を考えず、自らの利益だけを守ろうとするのは、郵政民営化に必死で抵抗する政治家と何ら変わりません。プロ野球離れに本当に危機感を持っているのか、甚だ疑問です。
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【2005/07/08 23:00】 野球 | トラックバック(3) | コメント(0) |
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球界改革…道険し
 プロ野球界の中長期的問題を討議する作業部会の瀬戸山隆三氏 (ロッテ球団代表)は4日、ドラフト制度の改正、フリーエージェ ント取得期間短縮など構造改革の問題について、「12球団代表者 会議で集中的に討議し、オーナー会議で中間報告をする」と語った ということだ。12
よろずおしゃべり堂【2005/07/10 23:38】
ぼ~く~、ド~ラ~・・・フト制度改革
「妥協の産物」分離ドラフト決定(スポニチ)まったくもって、分かりやすい。ドラフト制度改革のための話し合いは、単にお互いの利権の主張の場でしかなかったようだ。今後のための布石と考えれば多少は我慢できるが、相変わらず「自由獲得枠」なんていう、諸悪の根.
My Little Empire【2005/07/20 11:17】
ドラフト会議改革・・・改革にもなってないし
中日が7連勝!川上9勝目鯉チローです。カープの9連戦は1勝8敗と、相撲なら休場してもおかしくない成績で終わってしまいました。まぁ終わった鯉は振り返らないというのが男として潔いわけで、オールスター以降は新しいネタ展開を期待しています。分離ドラフト導入、自由
Baseball Junky!【2005/07/21 00:36】
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