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2017-05

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金メダルのビジネスモデル

JOCが来年から導入するマーケティング事業の軸となるシンボルアスリート制度ですが、北島康介選手、谷亮子選手、野村忠宏選手に続いて野口みずき選手も辞退、また室伏広治選手も態度を保留するなど、早くも岐路に立たされています。
JOCのマーケティング事業と言えば「がんばれ!ニッポン!」キャンペーンが有名ですが、選手の肖像権はJOCが一括管理が前提であった昔は、この事業は機能していました。ところが、有森裕子選手らの活動がきっかけになり、特別認定選手として認められれば肖像権収入を直接受け取れることになりました。その結果、高橋尚子選手、北島康介選手、谷亮子選手などの人気選手が次々と特別認定選手となっています。
JOCにもスポンサーがいる訳ですが、人気選手をCMに使えないのでは協賛金を払う意味が無くなってしまいます。とはいえ、特別認定選手を無理矢理スポンサーのCMに出させたり、出演料を徴収するのも無理なわけで。強化するにも資金がいるのは当然ですから、特別認定選手に代わる制度としてできたのが、このシンボルアスリート制度です。

今までの制度との違いは、JOCが肖像権(及びその収入)を管理する(いわば、芸能プロダクションみたいな感じでしょう)代わりに選手に最高2000万円を支払うというものです。北島康介選手、谷亮子選手あたりはCMの出演料は5000万円とも言われていますから、残りをJOCにピンハネされる形になる訳で承諾しないのも当然でしょう。また、CM出演をコントロールできず競技に影響するいった事態も予想できますから、これを理由に承諾しない選手も出るのは当然でしょう。
JOCはシンボルアスリートの所属団体には強化費の増額(というよりは協力しない団体には減額するという脅しでしょう)を約束していますが、北島康介選手は拒否する代わりに日本水連へ寄付すると申し出ていますから、こうしたことをしても意味がないと言うことでしょう。

選手の肖像権は選手に帰属するのだから、選手自身が管理して当然でしょう。また、今回、色々な状況を鑑み承諾した選手たちもいますが、恐らく特定の選手のみに依頼が偏るでしょう。選手の人気は水物ですし、CM出演に振り回されては実力が落ちてしまう心配もあります。選手の人気に頼るビジネスモデルは危険と言わざるを得ません。

JOCのホームページにゴールドプランという選手強化計画の資料があります。この資料の中に各国における財源についての説明がありますが、大別すると
  1. マーケティング
  2. 国の補助、民間からの寄付金
  3. 宝くじ、サッカーくじなどの収益
の3つになるようです。マーケティングによる収入が多いのはやっぱりアメリカのようで、「非営利民間団体として市場原理を導入してマーケティングの拡大に努めている」とあります。今回のJOCのプランは市場原理は反映されない(JOCスポンサーに有利な条件でCM出演を斡旋するのが第一の目的でしょう)から、その点から言ってもダメでしょう。

国からの補助の件ですが、金メダリストたちは小泉政権の失政のダシに使われた感が強い(安易に国民栄誉賞とか言わないで欲しい)ですから、彼らに足を向けて寝られないでしょう。政治献金という多額の使途不明金があるのですから、そのうちの数%でも寄付したら如何でしょうか?

くじと言えば日本にも宝くじがありますから、その利益の1%でも回せばよいと思いますけどね。控除率は高い(約55%)し、これも使途はかなり不明瞭ですからね。そういえば、日本にもスポーツ振興を目的としたくじがありますね。toto(トト)ですが、売上はジリ貧状態で今年度は155億円に留まったそうです。笠松競馬並と言うことになります。totoは競馬に比べて控除率は高い(競馬約25%、toto約50%)のですが、販売・換金を多くの所に委託していることから、コストはかなり高いでしょう。totoについてのエントリーではないのでこれ以上触れないこととしますが、この売上ではスポーツ振興どころではないのは確かです。

諸外国でも必ずしも潤沢な資金がある訳じゃないですから。オーストラリアの女子選手が資金稼ぎのためにヌードになると言った話もありました。ヌードを奨励するつもりは全くないですが、資金が足りないのならまずは自分たちで何とかしようとするのが当然でしょう。自分たちで資金を集める努力を怠って、補助金頼りで生き延びようという考えは単なる甘えでしかありません。金を集める努力はしないが、派閥争いだけは懸命な団体もありますからね。

おまけですが、こういう記事(団体競技9リーグ、来年4月組織化目指す)もありました。各リーグ共財政面で苦しいのは事実でしょうが、この中にプロであるはずのVリーグ、将来のプロ化を前提としたスーパーリーグが含まれているのはいただけません。プロがアマチュアと傷を舐め合ってどうする。まずは自らのプロリーグを成功させ、各団体に成功のノウハウを伝授するようになって欲しいものです。まあ、期待するだけ無駄なのは分かっていますが。


(追記:12/18 00:45)
12/16のスポーツ紙によると谷、室伏らがシンボルアスリートにということなので、谷選手、室伏選手は承諾したようです。JOC必死の説得が実ったというところでしょうか。
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【2004/12/15 22:41】 スポーツ一般 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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シンボルアスリートは時代遅れのシンボル
 北島康介選手、清水宏保選手、谷亮子選手、野村忠宏選手などに続き、野口みずき選手もJOCの肖像権ビジネスを拒否する意向とのことだ。理由は競技に専念したいからとのこと。 そもそも肖像権を自身で管理した場合に2000万円以上の収入がある選手にとってその金額
SEABLOGスポーツ【2004/12/16 00:18】
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