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プロ野球のレンタル移籍制度

Jリーグは勿論、サッカーではポピュラーであるレンタル移籍制度ですが、プロ野球でも導入の動きがあります。人材の流動化や有効活用の観点から有望視されていますが、果たして本当に有効なのか検証してみたいと思います。現時点でプロ野球のレンタル移籍制度がどのようなものになるのか決定していませんが、どうなったとしても結論は変わらないと思いますので、話を進めていきます。
まず、国内のレンタル移籍について考えてみたいと思います。以前のエントリーでも触れましたが、Jリーグの場合、実質的に完全移籍であれば必ず移籍金が発生します(Jリーグのローカルルール)。また、選手の給料はレンタル先が支払うことになっています(これもローカルルールだが)。勿論、出場機会のない選手に対して出場機会を与え、選手の評価が高まったら呼び戻して使うという手段ですが。

一方、プロ野球の場合、トレードという制度があります。トレードであれば、完全移籍でも移籍金が発生しません。更に、選手の給料をどちらが払うかも決まっていませんし。Jリーグの場合、移籍に伴う金銭的リスクを少なくする(更にレンタル元は余剰人員に給料を払う必要がない)のがレンタル移籍が多い大きな理由(個人的にはもう少し完全移籍が増えて欲しい)であると思いますが、プロ野球の場合金銭的メリットはあまり無いでしょう。

更に、レンタル移籍が活発化するには(トレードもですが)、需要と供給が多くなければいけませんが、この点でも問題があります。JリーグはJ1に18チーム、J2に12チームの計30チームありますが、プロ野球はたった12チームしかありません。チーム数が少なければ、それだけ需要と供給は減るでしょう。

国内が駄目なら海外という考え方もあるでしょうが、海外も視野に入れると更に差が開いてしまいます。サッカーは国際的にメジャースポーツであり、世界中にリーグがあってそれこそ星の数ほどのクラブがある上に、既にレンタル移籍が浸透しています。一方、野球は国際的にはマイナースポーツでリーグも少ない上に、レンタル移籍という制度自体がありません。海外へのレンタル移籍を実現させるためには、海外のリーグ(特にメジャーリーグ)とレンタル移籍に関する規程を作る必要があります。

メジャーリーグ側からしてみれば、レンタル元になるメリットはあっても、レンタル先となるメリットが無いように思います。日米の力関係から、アメリカからは3Aかメジャーリーグに昇格したばかりの選手、日本からはメジャーリーグでもやれそうな実績のある選手が主な対象になると思われます。

近年、日本人選手や日本帰りの外国人選手の活躍が目立つメジャーリーグですから、若手の有望株を日本に送り込んで素質が開花することを期待するというのは十分に考えられるでしょう。日本のプロ野球側にしてみても、そのクラスの選手なら日本でやれる可能性は高く、メリットがあるでしょう。

一方、受け入れ側になった場合を想定すると、レンタル移籍というのは短期(長くて2年くらいでしょう)ですから、2年でFAになってしまう選手と契約することと同じことになります。活躍しなければそれで構わないですが、松井選手やイチロー選手のように結果を残せば、当然契約を延長するのが普通でしょう。但し、レンタル移籍は有期のものですから、期限が切れれば元のチームに戻ることになります。

日本側の狙いは、ある期間だけメジャーリーグでプレーさせて、衰えないうちに日本に復帰させることでしょうから、レンタル移籍延長では意味が無くなるでしょう。そうなると、メジャーリーグ側のメリットが少なくなりますから、選手の給料を肩代わりするという事態も考えられ、金銭的にデメリットになります。まあ、それ以前に、メジャーリーグの選手会が同意するとは思えないですが…。

それ以前に意識の問題もあると思います。日本球界は選手を囲い込もうとするばかりで、人材を有効活用しようという意識に欠けていると思います。いくら制度を整えても、意識が無ければ無意味なものになるでしょう。大体、トレードで放出した選手が活躍したら、「何故、放出したんだ?」と訳の分からない非難を浴びますから。トレードはお互いにとっての戦力補強ですから、選手が活躍して成功と言えるものだと思います。「何故、この選手をうちで活躍させられなかったんだ?」という批判なら分かりますが。

恐らく、レンタル移籍制度は、完全ウエーバー制見送りとFA取得期間短縮見送りの対案としての性格があるのだと思います。FAの短縮は無理(嫌)だから、レンタル移籍で勘弁してくれという感じなのでしょう。

しかし、レンタル移籍は問題解決には結びつかないでしょう。メジャーリーグへのレンタル移籍制度はないですし、何より上原投手や井川投手のような主力選手をレンタル移籍させるでしょうか?そもそも、レンタル移籍は余剰人員対策の性格が強いものです。

そんなにメジャーリーグに行きたいのなら、最初から日本のプロ野球に入るなという意見もあります。しかし、その考え方は非常に危険であると僕は思います。と言うのは、今の制度だと実質上メジャーリーグで実績を積んだ選手が日本球界でプレーすることはないということです。球界再編の記事で新人選手の扱いについても触れましたが、現在のルールだと日本のプロ野球でプレーしたことのない選手は全て新人選手扱いになってしまいます。全くの新人とメジャーリーグで実績のある選手が同等というのは明らかにおかしいでしょう。

日本は日本、アメリカはアメリカでいいんだという意見もあるでしょうが、日本育ちの選手がメジャーリーグで活躍するように、メジャーリーグ帰りの選手が日本で活躍する姿も見たいと僕は思います。

話が横道に逸れてしまいましたが、今のプロ野球の制度は明らかに何十年も前の状況に基づいたものです。何せ、楽天が50年ぶりの新規参入だと言うのですから…。どのスポーツも国際的な選手の交流が進む中、野球だけがそれを排除する理由は無いように思えます。日本人にとってはプレーする場所が一番大事なのでしょうかね。
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【2005/02/22 00:59】 野球 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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