スポーツとメディアを斬る斬鉄剣のようなブログ。

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スポーツにおける制裁と実効性

既にご存じのことかと思いますが、FIFAは北朝鮮に対し6/8に行われる予定の北朝鮮―日本戦を第三国で無観客試合とする裁定を下しました。北朝鮮が上訴する可能性も高く、まだ処分が確定した訳ではありませんが。

このような騒動に対してFIFAが下す処分として無観客試合とするのは珍しいことではなく、今回のワールドカップ予選においても、アルバニアが2試合、コスタリカが1試合の無観客試合を命じられていますし、グルジアに対しても2試合の無観客試合を命じました(上訴の意向らしいが)。但し、第三国開催且つ無観客試合という処分は極めて異例であると思います。

FIFAはまた日本戦で観客が将棋倒しによって死亡する事態を招いたイランに対しても処分を行いましたが、こちらは次回のホームゲームを5万人以下にする(+罰金)という裁定でした。北朝鮮に対する処分からすると明らかに甘いと思いますが、この違いはどこから来るのでしょうか?
イランの場合、暴動などが起きた訳ではなくあまりに多くの観客をスタジアムに押し込みすぎたのが原因と判断した為でしょう。暴動は例え観客を少なくしても起きる可能性がありますから。因みに、イランは入場料を安くして観客を集めている(確か50-100円程度、外国人に対しては1500円位取るらしいですが)ので、あれだけの大観衆となっているのでしょう。サッカー人気だけで10万人以上集めるのは難しいでしょうから。

一方、北朝鮮に対する処分は、暴動が起きたことに対して無観客試合とすることは妥当な処分であると思います(AFCでは異例ですが)。無観客試合となることで日本の旅行会社が悲鳴を上げていますが、北朝鮮にとってはもっと痛いでしょう。日本戦は日本からのサポーターの渡航の予定もあり、貴重な外貨獲得のチャンスだった訳ですから。事実上の経済制裁とも言えるでしょう。

但し、開催権剥奪(第三国開催)はやはり異例であると思います。暴動は自然発生したものではなく煽動された可能性があるとFIFAが判断したのではないかと推測されます。どの国においても、政治とスポーツに何らかの関係はあるものですが、北朝鮮(中国もだが)においてはそれが密接に繋がっていると言えるでしょう。スポーツが国威発揚と愛国心を焚きつける為のツールと化してしまっています。

北朝鮮は、3大会ぶりのワールドカップ予選参加になります。参加しなくなった理由と言うのが、1994年アメリカ大会のワールドカップ予選(ドーハの悲劇の時です)で日本相手に0-3で完敗したことに将軍様が激怒したからと言われています(本当かどうか分かりませんが)。今回、北朝鮮は予選敗退が濃厚ですが、因縁の日本戦となれば血眼になるのは間違いないでしょう。

現実的には、日本戦で暴動が起こる可能性は低い(今度暴動を起こせばこれ以上の厳罰が下されることになるので、じっくり教育するでしょう)ですし、大観衆を前に負けられないというプレッシャーから北朝鮮の選手の動きが悪くなると予想されるので、むしろ北朝鮮のホームで観客がいた方が日本にとっては有利になると思います。まあ、どのようなシチュエーションであっても求められるのは結果なのですが。

FIFAとしては、スポーツを政治の道具にされることは避けたいのは当然ですし、無観客試合という経済制裁だけでなく開催権剥奪まで行わないと処分の実効性が無いと判断したのでしょう。将軍様の辞書に反省という文字はないと思いますから。今回の処分を真摯に受け止めない限り、また同じ事態を繰り返すことになりかねません。

代表戦だけでなく、リーグ戦においても暴動は起こっています。イタリアでも暴動が起こりましたし、日本でも柏レイソルのサポーターが残念ながら事件を起こしてしまいました。イタリアに限らずサポーターが暴徒化する事態は度々起こっています。サッカーは熱くなるスポーツで済まされることではなく、悪い文化(と呼びたくないが)を見習うのは止めて欲しいものです。

このような場合においても、開催権剥奪や無観客試合とする処分は行われます。今回の柏に対しては行われませんでしたが、次に同じ事態が起こればそのような処分が行われるでしょう。

無観客試合になれば、当然入場料収入などは望めません。チームの台所を直撃する訳で、余程裕福なチームでない限りは痛い処分であることは間違いなく、実効性のある処分と言えるでしょう。柏は無観客試合にならなかったとは言え、警備員の増強を自主的に行うことを決定した訳ですから、金銭的な負担も強いられたことになります。

勿論、(ホーム)チームとして暴動などが起きないようにすることは当然の義務なのですが、やはりサポーターの自省が求められます。暴動を起こせば余計な負担を強いることになり、チームにとって何もプラスに働きません。何よりスポーツのエンターテイメントとしての地位を危うくする行為であることを認識して貰いたいと思います。

制裁と言えば、メジャーリーグの薬物使用に対する罰則も強化されるようです。以前のエントリーで触れたように、1回目の陽性反応で10日間の出場停止、2回目で30日間、3回目で60日間、4回目で1年間、5回目はコミッショナーが処分を決めるというものでしたが、これが1回目で50日間の出場停止、2回目で100日間、3回目で永久追放に変わろうとしています。既にメジャーリーグ機構側から選手会側に打診され、選手会側も前向きに検討するとしています。

この背景としては、アメリカの議会でも問題視されていることがあるでしょう。今までの処分では薬物追放に実効性が無いと思いますから、メジャーリーグ側として薬物追放に本気で取り組む姿勢を打ち出したと言えるでしょう。

今シーズンも既に何人かの選手が処分を受けていますが、マイナーの選手が主体でした。ツインズのリンコン選手が処分を受けましたが、主力級の選手の処分は初で、このことが罰則強化に悪影響を及ぼさなければいいなと思います。

処分を受けて痛いのは選手本人ばかりでなく、チームにとっての打撃が大きいでしょう。メジャーリーグ機構が「本気」になればスター選手についても検査を行う筈(というより行わなければならないと思います)ですが、これまでの状況からすれば陽性反応を示す選手が出ることは避けられないでしょう。一気にスター選手がドーピングでアウトとなれば、そのチームのみならずメジャーリーグ全体に大打撃となるでしょう。

結局、これまで薬物追放に消極的だったのはこのような理由が大きいのですが、メジャーリーグ機構も選手会も同意しそうですから、チームも泥水を飲む覚悟で真剣に取り組んで欲しいものです。もしメジャーリーグで成果を上げることができれば、他のスポーツへの波及効果も期待できますから(特にNFL)。

プロスポーツにおいて究極を極める為に薬物を使って何が悪いという意見もあります。しかしながら、薬物の使用は肉体を蝕み、結果的に早死にする可能性が高くなります。過去のスター選手が次々に早死にしていくことを望むファンなどいるのでしょうか?そのようなスポーツに魅力を感じるのでしょうか?

また、これは日本のプロ野球においても対岸の火事では済まされないでしょう。処分された選手が日本でプレーすることはまずあり得ないですが、今後薬物を使用している選手が日本に続々売り込みを図ることは想定の範囲内でしょう。日本がマネーロンダリングならぬドラッグロンダリングの場所にされることはあってはならないことです。日本のプロ野球においても、薬物使用に対する教育を徹底すると共に、薬物検査の導入を真剣に考えなければいけないと思います。

スポーツにおいても国際化は避けて通れないと思いますが、薬物の使用を許していては国際化は無理でしょう。国際的にはマイナーでも国内で人気があればいいと言うものではなく、今は人気スポーツであっても、例えば50年も経てば勢力図も大きく変わっていることでしょう。人気を長く維持する為にも国際化は必要なことでしょう。
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【2005/05/05 23:02】 サッカー | トラックバック(1) | コメント(0) |
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さあ、ドイツへ!
 サッカーは専門分野ではないので、とりあえず。よくやった、日本代表! イラン戦をテストに使えるのは、非常に大きい。 来年のドイツ、行ってみたいなぁ。
Chin's Field【2005/06/09 00:09】
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